• いつも応援ありがとうございます。
    2000年に旗揚げし、2020年に活動19周年を迎えた劇団鹿殺し。
    この未曾有の状況で「劇団」に何ができるのか、考え続けてまいりました。
    そして改めて「劇団」であることと真っ正面から向き合い、「再起動」をおこなうことにいたしました。

    菜月チョビ、丸尾丸一郎からの言葉をお届けします。

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    劇団鹿殺し 19年目の再起動宣言

     

    会えない時間が続いておりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
    心配の絶えない夏ですが、お元気だったら幸いです。
    2020年初春から日本での新型コロナ感染症の拡大が深刻化していく中、
    演劇を始めとするライブによる芸術・娯楽の存在意義が問われてきました。
    私にとっても、劇団鹿殺しメンバーにとっても、演劇・劇団の存在意義、自分と劇団との繋がりを再確認していく時間が突然どっさり出来ました。
    気づけば劇団活動の半分を「劇団員が居やすい劇団であるように」って事が占めていて、「みんなどう思うだろう」「辞めたくなったりしないかな」と変に気遣う時間が増えていました。「誰になんと言われようと好きな作品を作る場所」として旗揚げしたはずの劇団なのに。しかもその気遣いはもちろん全員の望みと合致出来るわけでもなく。迷いと寂しさだけが増える一方でした。
    沢山考えて、これだけの人間が居て心を繋ぎ合わせられるのは結局のところ、この人・この場所で作品を作りたいという各自の望みの強さでしかないと気がつきました。誰かが用意した居やすさなんかでは劇団活動のハードさや残酷さは折り合いがつけられるものじゃ無い。「どうしてもここがいい」私にとってもそう思える場所であるために、劇団をよりシンプルでわがままな場所にしたい。その場所を求めるメンバーと再起動したい。そんな思いの宣言です。
    これは劇団にとっては劇薬で、下手すりゃ全員辞めちゃうかもな、と震えました。でも旗揚げ当初は毎公演全員辞めてたんだし、と覚悟を決めて、メンバーにぶつけてみたのです。

    演劇の存在が当たり前で居られなくなってきた今、「劇団鹿殺し」の存在を一緒に叫ぶ仲間と、19年間にとらわれない活動を始められることにワクワクしています。楽しみにしてくださる方がいるのなら、とんでもなく幸せです。
    また、別れを選んだメンバーも含めて、沢山考え話した結果として、悔いのない決断です。どうかそれぞれの決断を応援していただけたら嬉しいです。
    (注:あれこれ弱気な事を書いておりますが、あくまで劇団活動のお話で、これまでも作品作りに遠慮・迷いはございませんでしたので悪しからず!…早替え見てれば分かるか…。)
                                                    

    劇団鹿殺し 菜月チョビ

    19年間、劇団で夢を叶えることだけを考えてきました。関西で旗揚げし、東京へ上京、劇団員での共同生活、株式会社オフィス鹿の設立、憧れだった本多劇場やサンシャイン劇場での公演、ただ我武者羅に走り続けてきました。しかし、新型コロナの影響でふと立ち止まった時、自分が傷だらけなことに気付きました。演劇を観るのも嫌になっていました。一体、何を目指していたんだろう?何処へ行きたかったんだろう?演劇をやっていた理由は?19年間、大勢の人を傷つけ、自分自身が傷つきながらも目指していた道が信じられなくなりました。劇団鹿殺しは解散しません。20年、30年、50年と続けたいと思っています。ただ本来のあるべき姿、仲間たちと楽しんで演劇を作る集団に生まれ変わりたいのです。劇団員たちとも面談しました。「もう一度、劇団を選ぶとしたら劇団鹿殺しに入団しますか?」この場所が本当に必要な人たちと、新しい絆を築きながら、また演劇の道に精進したいと思います。

     

    劇団鹿殺し 丸尾丸一郎

  • 2020年11月、劇団公演上演決定!
    劇団活動継続に向け、クラウドファンディング実施!

     

    19年目の再起動宣言を胸に、このたび11月に劇団公演の上演を決定いたしました。
    刻々と変化する厳しい状況ではありますが、できる限りの最善の道を探して、今の劇団鹿殺しの気持ちを込めた作品を発表したいと思います。
    ご期待ください。

     

    また、今後の劇団鹿殺しの運営のためのクラウドファンディング実施を予定しております。劇団員一同で少しでもお客様と繋がれるリターンを沢山考えました。詳細はコチラをご覧ください。

    株式会社オフィス鹿 / 劇団鹿殺し クラウドファンディングSTART!!!

    https://motion-gallery.net/projects/shika564

     

    劇団鹿殺しの新しい一歩を、何卒応援のほどお願いいたします。
    厳しい日常が続きますが、皆さまどうぞご自愛ください。

     

    また日常のエネルギーになるような作品を持って、皆さまと再会できることを願っております。


    劇団鹿殺し一同より